アルファードの残クレ契約は、月々の支払いを抑えたい方にとってとても魅力的な選択肢です。
しかし、契約終了時の追加費用や所有権の制約など、意外と知られていない落とし穴も存在します。
この記事では、残クレが「地獄」と呼ばれる理由や支払いシミュレーション、銀行ローンとの比較、後悔しないためのチェックポイントまで詳しく解説。
あなたがアルファードを安心して手に入れるための、大切なポイントがすべて詰まっています
アルファードの残クレが「地獄」と言われる5つの理由
アルファードの残クレが「地獄」と言われる5つの理由について詳しく解説していきます。
多くの利用者が契約後に後悔する原因となる問題点があります。
以下の5つの理由が、残クレ利用者を悩ませる主な要因となっています。
- 走行距離や傷のペナルティで最後に追い金が発生する
- ローンなのに自分の所有物にならず、改造もできない
- 事故を起こすと車の価値が下がり、大きな負債を抱える
- 銀行ローンより金利が割高で、総支払額が高くなる
- 支払いが終わっても乗り続けるなら再ローンが必要になる
それぞれ詳しく解説していきます。
走行距離や傷のペナルティで最後に追い金が発生する
残クレ契約では走行距離制限や車両状態により、契約終了時に追加費用が発生する可能性があります。
多くの残クレ契約では年間の走行距離が制限されており、この制限を超えると追加費用が発生するためです。
実際に、残クレで追加費用が発生するケースは以下のようなものがあります。
- 年間走行距離制限(例:1万5000km)を超過した場合の追加料金
- 車両の傷やへこみによる修理費用の請求
- 内装の汚れや損傷による原状回復費用
このような追加費用により、契約終了時に数十万円の支払いが必要になることもあります。
例えば、1kmあたり5~30円の追加費用が設定されている場合、5年間で毎年3000km超過すると最大45万円もの負担となります。
契約前には走行距離制限や車両状態の基準をしっかりと確認しておきましょう。
ローンなのに自分の所有物にならず、改造もできない
残クレでは車両の所有権がリース会社や金融機関にあるため、自由なカスタマイズができません。
残クレでは車両を将来的に返却する前提で契約するため、購入した車を自由に使用することが制限されるからです。
実際に、残クレ契約で制限される内容は以下のようなものです。
- エアロパーツの取り付けやボディカラーの変更
- 内装のカスタマイズや追加装備の取り付け
- ホイールやマフラーの交換などの改造行為
これらの制限により、自分好みの車に仕上げることができないのが現実です。
原則として返却時には原状回復を行うことがルールとなっているため、改造は基本的に禁止されています。
あなたが車を自分好みにカスタマイズしたい場合は、残クレ以外の購入方法を検討した方が良いでしょう。
事故を起こすと車の価値が下がり、大きな負債を抱える
残クレ契約中に事故が発生すると、車両の価値低下により追加負担が生じる可能性があります。
事故により車両の価値が大きく下落すると、設定された残価と実際の車両価値の差額を契約者が負担しなければならないためです。
実際に、事故発生時のリスクには以下のようなケースがあります。
- 残価300万円で契約した車が事故により250万円に査定が下がる
- 修理費用の一部を自己負担しなければならない状況
- 事故歴により将来の査定額が大幅に減額される
このような状況では、差額の50万円を追加で支払う必要が生じることもあります。
高級車であるアルファードは修理費用も高額になりがちで、数十万円の出費を強いられることも珍しくありません。
万が一の事故に備えて、保険の適用範囲を事前にしっかりと確認しておくことが大切ですね。
銀行ローンより金利が割高で、総支払額が高くなる
残クレの金利は銀行のマイカーローンと比較して割高に設定されています。
残クレの金利は3~5%程度が一般的ですが、銀行のマイカーローンでは1~5%程度と、場合によっては1%を切ることもあるからです。
実際に、各種ローンの金利比較は以下のようになっています。
- 残クレ:3~5%(トヨタの場合3.6~4.9%)
- 銀行マイカーローン:1~5%(りそな銀行では1.6~4.2%)
- ディーラーローン:4~8%
金利の差により、総支払額では数十万円の違いが生じることもあります。
さらに、残クレでは残価を含めた車両本体価格の全額に対して金利がかかるため、利息の負担が大きくなる傾向があります。
あなたがコストを重視するなら、銀行のマイカーローンも検討してみると良いでしょう。
支払いが終わっても乗り続けるなら再ローンが必要になる
残クレの契約期間終了後も同じ車に乗り続ける場合、残価分の再ローンが必要になります。
残クレで契約した車を買い取るには、基本的に残価を一括返済しなければならず、まとまった資金がない場合は残価分のローンを組む必要があるためです。
実際に、再ローンを組む際の注意点は以下のようなものです。
- 金利が残クレ時より高くなる(ディーラーローン程度の金利)
- 支払い回数が制限される(残クレと合わせて84回まで)
- 再度の審査に通過する必要がある
これらの制約により、月々の返済額が増える可能性があります。
例えば、トヨタやホンダでは残クレと再ローンの支払い回数を合わせて84回(7年)までと指定されています。
再ローンを組むと残クレの「月々の返済額を抑えられる」メリットが小さくなってしまうので注意が必要です。

月々いくら?アルファード残クレの支払いシミュレーション3選
アルファード残クレの支払いシミュレーション3選について詳しく見ていきます。
具体的な支払い例を知ることで、あなたの予算に合ったプランを選択できます。
以下の3つのパターンで、実際の月々の支払い額をシミュレーションしています。
- 頭金なし・ボーナス払いなしで月々の支払いを抑える場合
- 人気グレード「S”Cパッケージ”」を5年プランで組んだ場合
- 最終回の支払いを避ける「乗り換え」前提の場合
それぞれの詳細を解説していきます。
頭金なし・ボーナス払いなしで月々の支払いを抑える場合
頭金なし・ボーナス払いなしの場合、月々の支払いを最大限抑えることができます。
初期費用を抑えながら、毎月一定額の支払いで済むため、家計管理がしやすくなるからです。
実際に、頭金なしプランの支払い例は以下のようになります。
- 車両価格540万円のZグレードで月々約56,600円
- 5年契約(60回払い)で残価率42.9%
- 最終回支払額は約165万円
このプランでは月々の負担を5万円台に抑えることができます。
ただし、頭金を入れる場合と比較すると、総支払額が増える傾向があります。
まとまった頭金を用意できない方には、このプランが最適な選択肢となるでしょう。
人気グレード「S”Cパッケージ”」を5年プランで組んだ場合
人気グレード「S”Cパッケージ”」を5年プランで組むと、バランスの取れた支払いプランになります。
S”Cパッケージ”の新車価格は468万1600円で、エグゼクティブパワーシートやエアロパーツなど充実した装備を備えているからです。
実際に、S”Cパッケージ”の5年プランの支払い例は以下のようになります。
- 新車価格468万1600円で月々約4万円台
- 5年後の残価率は約50~60%
- 最終回支払額は約230~280万円
このグレードは装備が充実しており、上級指向のユーザーにとって人気が高いモデルです。
販売店では「3年を経た車両でも、350万円くらい(新車価格の約75%)で買い取ることが可能」とされています。
リセールバリューの高さを考慮すると、コストパフォーマンスに優れた選択肢と言えますね。
最終回の支払いを避ける「乗り換え」前提の場合
乗り換え前提の場合、最終回の残価支払いを避けて新しい車に乗り換えることができます。
アルファードの高いリセールバリューを活用することで、場合によっては利益が出るケースもあるからです。
実際に、乗り換え前提のメリットは以下のようなものです。
- 最終回の残価支払いが不要になる
- 常に新しい車に乗り続けることができる
- 車両価値が残価を上回れば差額を受け取れる
例えば、600万円のアルファードを残価300万円で契約し、3年後の査定額が350万円だった場合、50万円の差額を受け取ることも可能です。
ただし、車両の状態や市場価値により、逆に追加費用が発生するリスクもあります。
3年ごとに新車に乗り換えたい方には、魅力的な選択肢となるでしょう。

実は損してる?銀行ローンとの総支払額を徹底比較
銀行ローンとの総支払額を徹底比較について詳しく解説します。
残クレと銀行マイカーローンでは、金利や支払い方法に大きな違いがあります。
以下の4つの観点から、両者の違いを比較検討していきます。
- 月々の支払額は残クレのほうが安い
- 金利の低さでは銀行マイカーローンが圧倒的に有利
- 5年間の総支払額では数十万円の差がつくことも
- 車が自分のものになるかならないかが最大の違い
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
月々の支払額は残クレのほうが安い
月々の支払額については、残クレのほうが銀行ローンより安く抑えることができます。
残クレでは車両価格から残価を差し引いた金額を分割するため、通常のローンよりも月々の返済額が抑えられるからです。
実際に、月々の支払額の違いは以下のようになります。
- 残クレ:車両価格から残価を除いた分を分割(月々5~7万円程度)
- 銀行ローン:車両価格全額を分割(月々8~10万円程度)
- 差額:月々2~3万円程度の違い
このように、残クレでは月々の負担を大幅に軽減できます。
特に手元資金が少ない場合や、最新の車に少しでも早く乗りたい方にとって、この点は大きなメリットです。
月々の支払いを重視する方には、残クレが有利な選択肢となるでしょう。
金利の低さでは銀行マイカーローンが圧倒的に有利
金利の低さでは、銀行マイカーローンが残クレより圧倒的に有利です。
銀行のマイカーローンの金利は1~5%程度が相場で、場合によっては1%を切ることもあるからです。
実際に、各種ローンの金利比較は以下のようになっています。
- 銀行マイカーローン:1~5%(りそな銀行1.6~4.2%)
- 残クレ:3~5%(トヨタ3.6~4.9%)
- ディーラーローン:4~8%
金利の差は総支払額に大きく影響するため、長期的なコストを考慮する必要があります。
さらに、残クレでは残価を含めた車両本体価格の全額に対して金利がかかることも注意点です。
金利を重視する方は、銀行のマイカーローンを検討することをおすすめします。
5年間の総支払額では数十万円の差がつくことも
5年間の総支払額では、残クレと銀行ローンで数十万円の差が生じることがあります。
金利の違いや支払い方法の違いにより、最終的な支払い総額に大きな差が出るからです。
実際に、総支払額の差が生じる要因は以下のようなものです。
- 金利差による利息負担の違い(年間数万円の差)
- 残価に対する金利負担(残クレの場合)
- 契約期間や支払い回数による違い
例えば、500万円の車を5年間で購入する場合、金利1%の差で総額20~30万円の違いが生じることもあります。
特に高額なアルファードの場合、この差額は無視できない金額となります。
総支払額を重視する方は、事前にしっかりとシミュレーションを行うことが大切ですね。
車が自分のものになるかならないかが最大の違い
車が自分のものになるかどうかが、残クレと銀行ローンの最大の違いです。
銀行ローンでは完済と同時に車が完全に自分のものになりますが、残クレでは契約終了時に選択肢があるからです。
実際に、両者の所有権の違いは以下のようになります。
- 銀行ローン:完済後は完全に自分の車となる
- 残クレ:契約終了時に返却・乗り換え・買取の選択が必要
- 改造やカスタマイズの自由度も大きく異なる
この違いにより、車への愛着や使い方も変わってきます。
銀行ローンなら自由にカスタマイズできますが、残クレでは制限があります。
あなたが車を長く大切に乗りたい場合は、銀行ローンの方が適しているかもしれません。

残クレで後悔しないための4つの最終チェックポイント
残クレで後悔しないための4つの最終チェックポイントについて解説します。
契約前にこれらのポイントを確認することで、後悔のない車選びができます。
以下の4つのチェックポイントをしっかりと検討してください。
- 5年後のライフプラン(乗り換え・返却)が明確か
- 走行距離制限(年間1万kmなど)を超えそうにないか
- 車を絶対に傷つけないという強い覚悟があるか
- 他のローンと比較して納得した上で契約できるか
それぞれの重要性を詳しく見ていきましょう。
5年後のライフプラン(乗り換え・返却)が明確か
5年後のライフプランが明確かどうかは、残クレ契約の成功を左右する重要な要素です。
契約終了時の選択肢(乗り換え・返却・買取)を事前に決めておくことで、計画的な資金管理ができるからです。
実際に、ライフプランを考慮すべき要素は以下のようなものです。
- 家族構成の変化や転職による収入の変動
- 住環境の変化(引越しや駐車場の確保)
- 車の使用頻度や必要性の変化
これらの変化により、当初の計画通りにいかない可能性もあります。
特に契約終了時の残価一括支払いに備えて、十分な貯蓄計画を立てることが重要です。
5年後の自分をイメージして、現実的な計画を立てることが大切ですね。
走行距離制限(年間1万kmなど)を超えそうにないか
走行距離制限を超えそうにないかどうかは、追加費用発生を防ぐ重要なポイントです。
多くの残クレ契約では年間1万~1万5000kmの走行距離制限が設けられており、超過すると1kmあたり5~30円の追加費用が発生するからです。
実際に、走行距離超過のリスクが高いケースは以下のようなものです。
- 長距離通勤で毎日往復50km以上運転する場合
- 家族旅行やレジャーで頻繁に遠出する場合
- 営業車として業務で使用する場合
5年間で毎年3000km超過すると、最大45万円もの追加負担となる可能性があります。
現在の年間走行距離を把握し、将来の使用頻度も考慮して判断することが必要です。
あなたの生活スタイルに合わせて、現実的な制限内で収まるかを慎重に検討しましょう。
車を絶対に傷つけないという強い覚悟があるか
車を絶対に傷つけないという強い覚悟があるかどうかは、追加費用を避けるために重要です。
残クレでは返却時の車両状態によって追加費用が発生するため、常に車両を良好に保つ必要があるからです。
実際に、車両状態で注意すべきポイントは以下のようなものです。
- ドアの開閉時の隣の車との接触による傷
- 駐車場での飛び石や落下物による損傷
- 室内の汚れや匂いによる原状回復費用
これらの損傷により、契約終了時に修理費用を請求される場合があります。
特に小さなお子さんがいる家庭では、室内の汚れに特に注意が必要です。
神経質になりすぎると車を楽しめないので、あなたの性格に合った選択をすることが大切です。
他のローンと比較して納得した上で契約できるか
他のローンと比較して納得した上で契約できるかどうかは、後悔を防ぐ最後のチェックポイントです。
残クレ以外にも銀行マイカーローンやディーラーローンなど、複数の選択肢があるからです。
実際に、比較検討すべきポイントは以下のようなものです。
- 金利や総支払額の違い
- 月々の支払額と家計への影響
- 車の所有権や使用の自由度
これらの要素を総合的に判断して、あなたに最適な選択肢を見つけることが重要です。
営業担当者の勧めだけでなく、複数の金融機関で見積もりを取ることをおすすめします。
最終的に納得できる条件で契約することが、長期的な満足につながるでしょう。

まとめ
アルファードの残クレを検討するあなたへ、今回の記事で伝えたかったのは「残クレだからこそ実感するデメリット」と「後悔しないための具体的な対策」です。
走行距離や傷のペナルティ、金利の高さ、所有権の制約など、残クレには意外と多くの落とし穴があります。
しかし、しっかりとシミュレーションし、ライフプランや走行距離、車両管理の意識を高めることで、リスクを最小限に抑えることが可能です。
銀行ローンとの比較や支払いシミュレーションも活用し、自分にとって本当に納得できる選択をしてください。
車選びは人生の大きな支出のひとつです。
今回の情報を活かして、あなたらしい満足のいく車ライフをスタートさせてください
参照元一覧
トヨタ公式『トヨタのカーライフコラム』
https://toyota.jp/madoguchi/column/03/
Nextage『アルファードのモデルガイド』
https://www.nextage.jp/model_guide/toyota/776269/
トヨタ公式『残価設定型ローン特集』
https://toyota.jp/information/minivan/zanka/index.html
トヨタ富山モビリティ『アルファード残クレシミュレーション』
https://toyota-mobi-toyama.jp/file/special/04101/7713/simulation/zanka.html?car=alphard
文藝春秋『アルファード残クレの失敗例』
https://bunshun.jp/articles/-/74889
トヨタ公式『カーライフコラム(残クレ関連)』
https://toyota.jp/madoguchi/column/06/
トヨタ公式『アルファード中古車カタログ』
https://toyota.jp/ucar/catalog/brand-TOYOTA/car-ALPHARD/202105/10137000/
トヨタ公式『アルファードグレード解説』
https://toyota.jp/alphard/grade/index.html
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] […]