ハイエースでアウトドアやキャンプを楽しむ際、雪道や悪路でスタックしてしまった経験をお持ちでしょうか。
特に冬場の雪道では、四輪駆動車でも思わぬ場所でスタックすることがあります。
そんな時に頼りになるのが牽引フックですが、ハイエースの牽引フック場所を正確に把握していないと、いざという時に慌ててしまいます。
本記事では、ハイエースの牽引フック場所について、前後の取り付け位置から正しい使用方法まで詳しく解説していきます。
- 牽引フックの役割と重要性
- 前後の具体的な取り付け位置
- 純正品の収納場所と取り付け方法
- 安全な牽引作業の手順
- 自作時の注意点と車検対応
最後まで読めば、ハイエースの牽引フック場所を完全に理解し、安全かつスムーズな牽引作業が可能になります。
ハイエースの牽引フックとは
ハイエースの牽引フックとは、車両がスタックした際や故障時に他の車両に牽引してもらうための重要な装備です。

引用元「Wikipediaコモンズ」より
特にアウトドアやキャンプで悪路を走行する機会が多いハイエースにとって、牽引フックは必須の安全装備といえるでしょう。
牽引フックについて詳しく理解するため、以下のポイントを解説していきます。
- 牽引フックの役割と重要性
- 純正牽引フックと社外品の違い
それぞれ解説していきます。
牽引フックの役割と重要性
牽引フックは車両の安全な救援作業を可能にする重要な装備です。
スタックや故障時に適切な牽引ポイントがないと、車体やバンパーを損傷させる危険性があるためです。
牽引フックの主な役割は次の通りです。
- 牽引ロープの角度は車体に対して真っ直ぐ
- 救援車両との距離は5~10メートル
- ゆっくりと段階的に力を加える
牽引角度が斜めになると、車体に不要な横方向の力が加わり、牽引フックや車体を損傷させる可能性があります。
救援車両は一定の速度でゆっくりと牽引を開始し、急激な加速は避けることが重要です。
スタック状況に応じて、複数回に分けて少しずつ脱出させるのが安全な方法ですよ。
純正牽引フックと社外品の違い
純正牽引フックは車両設計時に想定された強度と適合性を持っています。
トヨタが車体構造に合わせて設計しているため、安全性と取り付け精度が保証されているからです。
純正と社外品の主な違いは以下の通りです。
- 強度基準と耐荷重の違い
- 取り付け精度と車体適合性
- 車検対応の確実性
純正品は車載工具の中に牽引フックが収納されており、リング付きのボルトで直径は20ミリ程ありかなり強度があります。
社外品は価格や見た目のカスタマイズ性に優れていますが、車検対応や強度面での確認が必要です。
初めて牽引フックを使用する方は、まず純正品の場所と使い方を覚えておくと安心ですよ。

ハイエースの牽引フック場所(前後の位置)
ハイエースの牽引フック場所について、前後の具体的な取り付け位置を解説していきます。

引用元「Wikipediaコモンズ」より
正確な位置を把握することで、緊急時にも迅速な対応ができるようになります。
牽引フックの前後位置について、以下の項目を詳しく説明します。
- フロント牽引フックの場所
- リア牽引フックの場所
- 牽引フックカバーの外し方
それぞれ解説していきます。
フロント牽引フックの場所
フロント牽引フックは、フロントバンパーの左右に取り付けられる設計になっています。
フロントバンパーのメクラのカバーを外すと牽引フックを取り付けられるネジ穴が出てくる構造になっているためです。
フロント牽引フックの具体的な場所は次の通りです。
- フロントバンパー左端の樹脂カバー内
- フロントバンパー右端の樹脂カバー内
- 地上高約40~50cmの位置
牽引フックは左右どちらにつけても大丈夫ですが救援車とロープの位置関係が対角になるよう配慮する必要があります。
カバーは手で簡単に外せるよう設計されており、工具は不要です。
取り付け前に、どちら側のカバーを外すか救援車の位置を確認してから作業を始めましょう。
リア牽引フックの場所
リア牽引フックは、標準仕様では取り付けポイントが設定されていません。
頭から突っ込んで事故起こしたら、牽引フックはリアのどこに掛けるんだろうという疑問を持つオーナーが多いのも事実です。
リア牽引フックの設置場所として考えられるのは以下の通りです。
- リアバンパー下部の車体フレーム
- ヒッチメンバー取り付け部
- 社外品専用ブラケット部
多くのハイエースオーナーは、自分で牽引フック作ってみたり、社外品の牽引フックを取り付けています。
リア牽引フックは車体構造上、強度の確保が重要になるため、専門知識が必要です。
安全性を最優先に考えるなら、信頼できる業者に相談することをおすすめします。
牽引フックカバーの外し方
牽引フックカバーは、手で簡単に外せるよう設計されています。
緊急時でも工具を使わずに素早く作業できるよう、樹脂製のカバーがはめ込み式になっているためです。
カバーの外し方は次の手順で行います。
- カバーの端を指で押し込む
- カバーを手前に引き出す
- ネジ穴の位置を確認する
カバーを外すとM20のネジ穴が現れ、そこに純正牽引フックを取り付けることができます。
カバーは紛失しないよう、取り外し後は車内に保管しておきましょう。
作業は素手でできるため、手袋があると滑りにくく作業しやすくなりますよ。

ハイエース牽引フック後ろの詳細な取り付け位置
ハイエース牽引フック後ろの詳細な取り付け位置について、具体的な場所を解説していきます。

引用元「Wikipediaコモンズ」より
リア牽引フックは純正設定がないため、社外品の取り付けポイントを理解することが重要です。
リア牽引フックの取り付け位置について、以下の項目を詳しく説明します。
- リアバンパー下の具体的な場所
- 車体番号による位置の違い
それぞれ解説していきます。
リアバンパー下の具体的な場所
リアバンパー下の牽引フック取り付け位置は、車体フレームの強度を活用できる場所に設定されています。
牽引時の荷重を安全に車体全体に分散させるため、フレーム構造に直接固定する必要があるためです。
リアバンパー下の取り付け位置は次の通りです。
- リアバンパー中央部の車体フレーム
- 左右のフレームレール延長部
- マフラー固定ブラケット周辺
設定はボルト3本で取付なのですが、穴からボルトの最後の一本が入らず2個で取付ていますという実例もあり、車体の個体差があることがわかります。
取り付け位置は車体下部のため、ジャッキアップして安全に作業できる環境が必要です。
DIYで取り付ける場合は、フレーム構造を十分に理解してから作業を始めることが大切ですね。
車体番号による位置の違い
ハイエースの車体番号(型式)によって、リア牽引フックの取り付け位置に違いがあります。
200系ハイエースでも年式やグレードによって車体構造に変更があるため、取り付けポイントが異なる場合があるのです。
主な車体番号による違いは次の通りです。
- 1型~3型:フレーム構造の違い
- 4型以降:マフラー位置の変更
- グレード別:フロア構造の差異
特にマフラーの位置やFFヒーターの有無によって、取り付け可能な位置が制限される場合があります。
社外品を購入する際は、必ず自分の車体番号に対応した製品を選ぶことが重要です。
不明な場合は、部品メーカーや専門店に車体番号を伝えて適合性を確認してもらいましょう。

ハイエース牽引フック取り付け方法
ハイエース牽引フック取り付け方法について、安全かつ確実な作業手順を解説していきます。

引用元「Wikipediaコモンズ」より
適切な取り付け方法を理解することで、緊急時にも迅速で安全な作業が可能になります。
牽引フックの取り付け方法について、以下の項目を詳しく説明します。
- 工具の準備と注意点
- 正しい取り付け手順
- 取り付け後の確認作業
それぞれ解説していきます。
工具の準備と注意点
牽引フックの取り付けには、適切な工具の準備が必要です。
純正牽引フックの場合、車載工具で作業できるよう設計されていますが、確実な締め付けのために追加工具があると安心です。
必要な工具と注意点は次の通りです。
- 車載工具のジャッキハンドル
- トルクレンチ(推奨)
- 作業用手袋と懐中電灯
車載工具を開けるとジャッキハンドル、ハブナットレンチ、輪止め2つ、牽引フックが入っています。
作業前は周囲の安全を確認し、他の交通の妨げにならない場所で行うことが重要です。
夜間や悪天候時は特に注意が必要なので、必ず安全な場所で作業するようにしてください。
正しい取り付け手順
正しい取り付け手順を守ることで、安全かつ確実な牽引フック取り付けが可能になります。
手順を間違えると牽引時に外れる危険性があるため、正確な作業が必要です。
取り付け手順は以下の通りです。
- バンパーカバーを外してネジ穴を露出させる
- 牽引フックを時計回りに手で仮締めする
- 車載工具で規定トルクまで本締めする
取り付け時は、ネジ山を傷つけないよう最初は手で回して入れることが大切です。
本締めの際は、過度に強く締めすぎないよう注意が必要です。
作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者に依頼することをおすすめします。
取り付け後の確認作業
取り付け後の確認作業は、安全な牽引作業のために必須です。
不完全な取り付けは牽引中の事故につながる可能性があるため、必ず確認作業を行う必要があります。
確認すべき項目は次の通りです。
- 牽引フックのガタつきがないか
- 規定トルクで締め付けられているか
- 牽引フックが正しい向きで取り付けられているか
手で牽引フックを前後左右に動かして、しっかりと固定されていることを確認しましょう。
問題があった場合は、すぐに取り付け直すか専門業者に相談することが重要です。
安全第一で作業することで、いざという時に頼れる牽引フックになりますよ。
ハイエースのスタック時における牽引ロープの使い方
ハイエースがスタックした際の牽引ロープ使用方法について詳しく解説します。
正しい手順を知らないと、車体損傷や人身事故につながる危険性があります。
以下の3つのポイントを確実に理解することで、安全な牽引作業が可能になります。
- 安全な牽引作業の基本
- 牽引角度と力のかけ方
- 牽引時の注意点とトラブル回避
それぞれ解説していきます。
安全な牽引作業の基本
牽引作業では事前準備と正しい手順が何より重要です。
ハイエースの車載工具はグレードによって収納場所が異なり、DXグレードは助手席のスライドドアを開けたステップの前方のカバーを外すと牽引フックが収納されています。
牽引フックを取り付ける前に、必ず以下の準備を行いましょう。
- 車載工具から牽引フックを取り出し、ボルトに損傷がないか確認
- フロントバンパーの左右にある正方形のメクラカバーを外す
- 牽引ロープの耐荷重が5トン以上あることを確認
準備が整ったら、牽引フックをフレームにしっかりと固定します。
牽引フックは左右どちらにつけても大丈夫ですが救援車とロープの位置関係が対角になるよう配置することが推奨されています。
取り付け時は工具で確実に締め込み、作業中に緩まないよう注意してください。
牽引角度と力のかけ方
牽引作業における角度と力の配分は、安全性を左右する重要な要素となります。
不適切な角度や急激な力のかけ方は、牽引フックの破損や車体の損傷を引き起こす可能性があります。
効果的な牽引を行うために、以下のポイントを守りましょう。
- 牽引ロープと車体の角度は30度以内に保つ
- 救援車は徐々に加速し、急激な力を加えない
- 被牽引車も可能な限り自力で前進を試みる
救援車のドライバーは、牽引ロープにテンションがかかった状態でゆっくりと前進することが大切です。
被牽引車側も、エンジンをかけた状態でアクセルを踏み、自力での脱出を補助しましょう。
両車が連携することで、より安全で効率的な牽引作業が実現できます。
牽引時の注意点とトラブル回避
牽引作業中は予期せぬトラブルが発生する可能性があるため、事前の対策が不可欠です。
特に2トン以上の重量があるハイエースでは、相当な力が加わりますのでロープは頑丈な所に接続する必要があります。
トラブルを未然に防ぐため、以下の点に十分注意してください。
- 牽引ロープが切れた場合の飛散防止のため、ロープ中央に重いものを置く
- 牽引中は両車のドライバーが常に連絡を取り合える状態を保つ
- 牽引フックやロープに異常な音や振動がないか常に確認
万が一牽引ロープが切れた場合、その反動で重大な事故につながる恐れがあります。
作業前には必ず牽引ロープの状態を点検し、古いものや損傷があるものは使用を避けましょう。
また、牽引作業は可能な限り人通りの少ない場所で行い、周囲の安全を確保することも重要です。
牽引作業は高いリスクを伴います。自信がない場合は、専門のレッカー業者やJAFなどのロードサービスを利用することをお勧めします。
耐荷重5トンが1番安心して使用できます。ハイエースの場合、車両重量に加えて積載物の重量も考慮し、余裕を持った耐荷重のロープを選びましょう。
グレード | 牽引フック収納場所 | アクセス方法 |
---|---|---|
DXグレード | 助手席スライドドア前方 | ステップのカバーを外す |
スーパーGL | セカンドシート裏側 | シート裏のカバーを開く |
1. 車載工具から牽引フックを取り出す
2. フロントバンパーのメクラカバーを外す
3. 牽引フックをフレームに固定
4. 工具で確実に締め付ける
5. 牽引ロープを接続して作業開始
公道での牽引作業には道路交通法上の制限があります。牽引距離は最短ルートで行い、必要に応じて警察への届け出も検討してください。

ハイエース牽引フック自作時の注意点
ハイエース牽引フック自作時の注意点について、安全で車検対応の製作ポイントを解説していきます。

引用元「Wikipediaコモンズ」より
自作牽引フックは費用を抑えられますが、強度や法的要件を満たさないと危険な状況を招く可能性があります。
自作牽引フックについて、以下の項目を詳しく説明します。
- 自作フックの強度要件
- 車検対応の確認事項
- 専門業者への相談の重要性
それぞれ解説していきます。
自作フックの強度要件
自作フックの強度要件は、車両重量と牽引時の荷重を考慮して設計する必要があります。
ハイエースの車両重量は約2トンあり、牽引時にはその数倍の力が加わるため、十分な強度が求められるのです。
自作フックに必要な強度要件は次の通りです。
- 車両重量の3~5倍の耐荷重
- 繰り返し荷重に対する疲労強度
- 錆や腐食に対する耐久性
材質は高張力鋼やステンレス鋼を使用し、溶接部分は特に入念な品質管理が必要です。
強度計算は専門知識が必要なため、設計段階で構造計算を行うことが重要です。
安全性を最優先に考え、不安がある場合は既製品の購入を検討することをおすすめします。
車検対応の確認事項
車検対応の確認事項は、自作牽引フックを合法的に使用するために必須です。
道路運送車両法に基づく保安基準を満たしていないと、車検に通らないだけでなく、事故時の保険適用にも影響する可能性があるためです。
車検対応の主な確認事項は以下の通りです。
- 保安基準に適合した取り付け位置
- 適切な強度と材質の使用
- 車体構造への影響の確認
特にリア牽引フックは、マフラーや燃料タンクとの干渉がないか十分に確認する必要があります。
車検時に指摘されないよう、事前に整備工場や検査員に相談することが大切です。
自作品は車検時に詳しく検査される可能性があるため、製作記録や材質証明書を保管しておきましょう。
専門業者への相談の重要性
専門業者への相談は、安全で確実な牽引フック製作のために重要です。
牽引フックの設計・製作には、車体構造や法規制に関する専門知識が必要で、素人判断では見落としがちな重要な要素があるためです。
専門業者に相談すべき内容は次の通りです。
- 設計図面の妥当性チェック
- 材質選定と強度計算の検証
- 車検対応の法的要件確認
特に溶接作業は技術と経験が必要な分野で、不適切な溶接は致命的な強度不足を招く可能性があります。
費用面でも、後から問題が発覚して作り直すより、最初から専門業者に依頼した方が結果的に安く済む場合が多いです。
安全性と確実性を考えると、信頼できる専門業者に相談することが最も賢明な選択といえるでしょう。
重要なお知らせ
牽引フックの自作は高い技術と専門知識が必要です。安全性を最優先に考え、不安がある場合は必ず専門業者に相談してください。

まとめ|ハイエース牽引フック場所を把握して安全な牽引作業を
ハイエースの牽引フック場所について、前後の取り付け位置から安全な使用方法まで詳しく解説してきました。
適切な知識と準備があれば、スタック時にも慌てることなく対応できるようになります。
重要なポイントまとめ
- フロント牽引フックはバンパー左右のカバー内にあり、工具なしで取り付け可能
- リア牽引フックは純正設定がなく、社外品や自作での対応が必要
- 牽引作業は安全確認と適切な手順が最も重要
- 自作する場合は強度計算と車検対応の確認が必須
- 不安がある場合は専門業者への相談が安全で確実
牽引フックはいざという時の重要な安全装備です。
普段から牽引フックの場所を確認し、適切な使用方法を理解しておくことで、緊急時にも落ち着いて対応できるでしょう。
アウトドアやキャンプでハイエースを活用する際は、本記事の内容を参考に、安全で楽しいドライブを心がけてください。
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