ディフェンダー リセール崩壊という言葉を目にして不安を感じている方が増えています。
新車価格が700万円から1000万円を超える高級SUVであるディフェンダーが、数年で価値が激減するのではという疑念は購入検討者にとって無視できない問題です。
一部のグレードや仕様によってはリセールに厳しさが見られるのは事実ですが、全体的な崩壊と言えるのかというとやや大げさな印象もあります。
リセールが下がっている原因には市場での供給過多や装備・カラーの選択ミス、需要層の偏り、さらには為替や税制の影響まで複雑な背景が絡んでいます。
2025年最新の残価率データを見ると、ディフェンダーは平均して残価率109%と非常に高いリセールバリューを誇っていますが、グレードやオプションの組み合わせによって残価率が大きく変動することが明らかになっています。
特にディーゼルモデルの110S(ディーゼル)は126%という驚異的な数値を記録している一方で、P300やD200の一部グレードでは3年落ちで50から55%まで下落している実態があります。
この記事では、ディフェンダー リセール崩壊の真相を2025年最新データとともに徹底検証し、グレード別の残価率や人気カラー、高額査定で売却するコツまで、これから購入を検討している方や売却を考えている方に役立つ情報を網羅的にお届けします。
- ディフェンダー リセール崩壊の真相と2025年最新の残価率データ
- グレード別・カラー別のリセール価格の実態と選び方
- リセールが下落した4つの原因と今後の見通し
- 高額査定で売却するコツとリセール価値を維持する方法
ディフェンダー リセール崩壊の真相と2025年最新データ

引用元「Wikipediaコモンズ」より
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 平均残価率(現行型) | 109% |
| 最高残価率グレード | 110S(ディーゼル)126% |
| 下落が目立つグレード | P300・D200(50〜55%) |
| 人気カラー | フジホワイト・サントリーニブラック |
| 最適売却時期 | 3年以内・走行距離3万km未満 |
ディフェンダーのリセールは本当に崩壊しているのか?
ディフェンダー リセール崩壊という言葉を検索すると、SNSや中古車関連の掲示板で2から3年でこんなに下がるとはという声が目立ちます。しかし実際の相場データと市場動向をもとに検証すると、これは本当のリセールの崩壊なのでしょうか。
2025年最新のデータによると、現行モデルのディフェンダーは平均して残価率109%と非常に高いリセールバリューを誇っています。特にLE系はその高いリセールバリューが際立っており、2年落ちでも残価率109%という驚異的な数字を記録しています。
ただし、これがすべてのディフェンダーに当てはまるかというと決してそうではありません。大手中古車検索サイトのデータや買取業者の相場情報を元に見ると、2021から2022年式の新型ディフェンダー、特にP300・D200では3年落ちでリセールが新車価格の50から55%前後まで落ち込んでいる例が散見されます。
リセール二極化の実態
人気の高い仕様、たとえばD300 X-DynamicやP400のオプション充実車両は60から65%の残価を維持しているケースも多く、仕様によって差が非常に大きいというのが現実です。とくにブラックやホワイトといった無難カラー、サンルーフ付き、エアサス装備車などは買取査定で評価されやすい傾向にあります。
ディフェンダーのリセールは崩壊ではなく条件による二極化が進んでいる状態です
グレード別の残価率と買取相場の実態
ディフェンダー リセール崩壊の真相を理解するには、グレード別の残価率を詳しく見る必要があります。2025年最新データでは、グレードによって残価率に大きな差が出ていることが明らかになっています。
| グレード | 新車価格 | 平均買取額 | 残価率 |
|---|---|---|---|
| 90S | 615万円 | 620万円 | 101% |
| 90SE | 654万円 | 660万円 | 101% |
| 110S(ガソリン) | 689万円 | 720万円 | 104% |
| 110SE(ガソリン) | 758万円 | 820万円 | 108% |
| 110S(ディーゼル) | 754万円 | 950万円 | 126% |
| 110X(ディーゼル) | 1124万円 | 1300万円 | 116% |
ディーゼルモデルの残価率が突出して高いのが最大の特徴です。特に110S(ディーゼル)の126%という数値は、新車価格を超える買取価格を意味しており、ディフェンダー リセール崩壊という言葉とは正反対の結果を示しています。
90シリーズと110シリーズの比較
ショートボディの90シリーズは1から3年落ちで101%の残価率を維持しています。コンパクトサイズながら驚異的な価格維持率を示しており、都市部での取り回しやすさが評価されています。
一方、5ドアの110シリーズは90よりもさらに人気が高く、ファミリーユーザーからの支持が厚いため中古市場でも需要が安定しています。特にガソリンモデルのベースグレードでも買取額が700万円以上に達することから、全てのグレードが新車カタログ値を超えている点も見逃せません。
過去モデルの残価率
| グレード | 新車価格 | 平均買取額 | 残価率 |
|---|---|---|---|
| 90SW(H9〜H10) | 359万円 | 350万円 | 97% |
| 110S(H16) | 449万円 | 410万円 | 91% |
| 110SE(H16〜H17) | 470万円 | 460万円 | 98% |
| 110SW(H14) | 425万円 | 440万円 | 104% |
過去モデルのLD系ディフェンダーも希少性が高く、長い販売期間にもかかわらず台数は限られているため、平均95%という高い残価率を維持しています。これは他の輸入車と比較して圧倒的に高い数値です。
リセールが下落した4つの原因
なぜランドローバー・ディフェンダーのリセールが崩壊したと言われるのか。この問いには一言では答えられない複数の要因が絡んでいます。実際の市場動向やユーザー体験をもとに、リセール価値の下落を引き起こした主な背景を4つの視点から整理します。
①新車価格の高騰と円安の影響
最も大きな要因の一つが新車価格のインフレです。ディフェンダーはモデルチェンジとともに高級化が進み、P300やD300といった中核グレードでも700万円を超える価格帯に突入しました。
さらに上位グレードやオプションを追加すると軽く1000万円近くになる個体も多く、この価格に見合うリセールが本当にあるのかという不安が広がりました。円安の影響で新車価格が上昇し、高く買ったのに安くしか売れない状況が生まれたのも痛手でした。
②中古市場での在庫急増
2023年頃から中古市場にディフェンダーの在庫が急増しました。これは新車納期の長期化によりとりあえず注文してキャンセルされた個体や、残クレ終了で戻ってきたリース車両が市場に流れたためです。
需要に対して供給が上回った結果、買取価格は一時的に大きく下がり、ディフェンダーはリセールが悪いという印象が定着してしまいました。
③残クレ終了車両の市場流入
残価設定ローンの契約満了を迎えた車両が一斉に中古市場に流れ込んだことも供給過多の一因です。2020年から2021年にかけて購入された個体が3年契約で戻ってきており、タイミングが重なったことで相場が一気に緩みました。
④装備・カラー選択のミスマッチ
購入時の装備やカラー選択が中古市場のニーズと合わない場合、リセールが大きく下がることがあります。奇抜なカラーや不人気オプションを盛り込みすぎた個体は中古車としての汎用性が低くなり、売却時に査定が伸びにくくなります。
供給過多による一時的な価格下落は今後も続く可能性があり、新車納期正常化による需給バランスの変化に注意が必要です
リセールが高いグレードと低いグレードの違い
ディフェンダー リセール崩壊の実態を正しく理解するには、リセールが高いグレードと低いグレードの違いを知ることが重要です。すべてのモデルが一律に崩壊しているわけではなく、ある特定のグレードが下落しやすいという傾向がはっきりと現れています。
| リセールが高いグレード | リセールが低いグレード |
|---|---|
| 110S(ディーゼル)126% 110X(ディーゼル)116% D300 X-Dynamic HSE P400モデル | D200ベースグレード(50〜55%) P300エントリーモデル Xグレード高額仕様 素仕様・オプションなし |
ディーゼルモデルの生産中止によるプレミアム化
ディーゼルモデルは2025年現在生産中止が決定しているため、中古市場でプレミアム価値が発生しています。特に110S(ディーゼル)は新車価格754万円に対して平均買取額が950万円と、新車価格を大きく上回る取引が成立しています。
これは環境規制対応車への移行期特需が主な要因であり、今後さらに価格上昇が見込まれています。ディーゼルエンジンの力強い走りとトルクフルな性能が評価されており、オフロード愛好家からの需要も根強いです。
D200・P300の値落ちリスク
まず注意すべきはベースグレードであるD200です。2.0Lディーゼルエンジンを搭載したこのグレードは価格が比較的手頃でエントリーモデルとしての役割を担っていますが、装備や動力性能に対する満足度がやや低く見られがちです。
そのため中古市場ではせっかくディフェンダーを選ぶなら上位グレードが欲しいというニーズが強く、D200は選ばれにくい=リセールが弱いという図式になっています。P300も同様の理由で3年落ちで50から55%の残価率にとどまっています。
最上級グレード110 X D300の高リセール理由
110 X D300は車両価格が1124万円と高額ですが、ディーゼルエンジンの人気と充実した装備内容から中古市場でも安定した需要があります。平均買取額1300万円という数値は、価格と性能・装備のバランスが取れた中堅グレードとしての評価を反映しています。
2025年以降のリセール予想と今後の見通し
現在ディフェンダー リセール崩壊とも言われていますが、2025年以降その相場はどうなっていくのでしょうか。これから購入や売却を考えている方にとって未来の相場予測は非常に気になるポイントです。
2025年から2027年のリセール安定化予測
2025年以降は一部グレードにおいてリセールが安定し始める可能性があります。その理由のひとつが新型車の販売サイクルによる落ち着きです。現在のディフェンダーは2019年から続くモデルであり、フルモデルチェンジが近づくと一時的な需要増や特別仕様車の登場による人気の再燃が期待されます。
また電動化の加速によって現行型エンジン車の価値が見直されるという見方も出てきています。完全EV移行までの最後のピュアガソリン&ディーゼル車として、一定のコレクション価値やオフロードファンからの評価が高まる可能性もあります。
適切仕様なら60%前後維持の可能性
2025から2027年頃までは適切な仕様・グレードを選んでいれば60%前後のリセールは十分維持できると予想されます。逆に特殊カラーや素仕様、人気のないグレードでは50%を切る水準になることもあり、買い方次第で将来の明暗が分かれる時代に入ったと言えるでしょう。
| 予測期間 | 人気仕様 | 不人気仕様 |
|---|---|---|
| 2025〜2027年 | 60%前後維持 | 50%以下に下落 |
| フルモデルチェンジ前 | 駆け込み需要で上昇 | 大幅下落リスク |
| EV移行期 | エンジン車見直し | 環境性能で不利 |
環境規制対応車への移行期特需
ディーゼルモデルは生産終了が決定しているため今後さらに価格上昇が見込まれています。これは環境規制対応車への移行期における特需が主な要因であり、特にディーゼルモデルを所有しているオーナーにとっては有利な状況です。
ディフェンダー リセール崩壊を避けて高く売る方法

引用元「Wikipediaコモンズ」より
| 売却戦略 | 具体的な方法 |
|---|---|
| 最適売却時期 | 3年以内・走行距離3万km未満 |
| 人気カラー | フジホワイト・サントリーニブラック・パンゲアグリーン |
| 必須オプション | パノラマルーフ・エアサス・360度カメラ |
| 査定前準備 | メンテナンスノート・整備記録・洗車 |
| 避けるべきこと | 過度なカスタマイズ・事故歴・不人気カラー |
リセール価値を維持する人気カラーとオプション
ディフェンダー リセール崩壊を避けるには、新車購入時の仕様とオプションの選び方が非常に重要です。どんなに走行距離や年式が良好でも、仕様や装備の組み合わせ次第で数十万円単位の差がつくのが現実です。
人気トップ3カラー
リセールに強いボディカラーとして挙げられるのは、フジホワイト・サントリーニブラック・パンゲアグリーンです。特にフジホワイトとサントリーニブラックは国内外で安定した人気を持ち、買取査定でも好印象を持たれやすい傾向があります。
フジホワイト(1AA)は追加料金なしで選択できる一方、サントリーニブラックは101,000円のオプション料金がかかります。ほかの色と比べて価格が高くなりますが、その魅力には高い需要があり、中古車販売店で確認したところ同年式・同グレード・同走行距離の車両でもカラーによって20万から40万円ほどの査定差がついていました。
黒・白がトレンドに左右されない理由
一般的にホワイトとブラックが高い人気でリセールバリューが高いです。リセールバリューの観点からグレーもおすすめです。これらの定番カラーは時代やトレンドに左右されず、幅広い層から受け入れられるため中古市場でも高い需要があり、価値を維持しやすいです。
グリーン系がアウトドアユーザーに人気の背景
パンゲアグリーンなどのグリーン系カラーはアウトドアやキャンプ愛好家から高い支持を得ています。ディフェンダーの本格オフロード性能とマッチするカラーとして人気があり、特定の層からの需要が安定しているため、リセールでも一定の評価を得られます。
高価オプションの組み合わせによる残価率変動
評価が高い代表的な装備には以下のようなものがあります。
- パノラミックルーフ(サンルーフ):開放感と見た目のインパクトで人気
- エアサスペンション:乗り心地と車高調整機能が魅力
- 360度カメラ・クリアサイトリアビューミラー:大柄なディフェンダーを安心して運転できる装備
- ドライバーアシストパック(ACC・LKA等):高速走行やロングドライブの快適性・安全性を高める
- レザーシート+シートヒーター/ベンチレーター:内装の質感と快適性を高める定番装備
これらは中古市場でも需要が高く、装備されていることで買取価格が上がりやすいです。逆に大型ホイールやオフロードタイヤ仕様、過度な内装カスタムなどは一部のマニアにしか刺さらず、査定が通りにくくなるリスクがあります。
リセールを意識するなら素仕様は避けることも大切です。最低限の装備しかない車両は購入価格は抑えられるものの、再販時の魅力が乏しくなりがちです
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ディフェンダーを高額査定で売却するコツ
ディフェンダー リセール崩壊と言われる中でも、高額査定を得るにはいくつかのコツがあります。グレードや経過年数以外にも車の査定に影響があるポイントを押さえることで、できるだけ高く買い取ってもらうことが可能です。

引用元「Wikipediaコモンズ」より
複数業者での査定比較の重要性
ディーラーの下取りと中古車買取サービスを比較すると、中古車買取サービスの方が通常10万円以上高い傾向にあります。中には100万円以上の差が出る場合もあるほどです。
一括査定を利用する際には各業者の対応や条件を比較し、納得のいく金額で取引できる業者を選ぶことが大切です。これにより価格だけでなく安心して売却を進められます。
車検前のベストな売却タイミング
車検を通すためには車にお金と手間がかかり、その間にも車の価値は下がっていくため車検前に売却した方が良いでしょう。また年式や走行距離が一定の基準を超えると査定額が下がる傾向があるため、年式が10年、走行距離が10万キロを超える前に車を売却することがおすすめです。
メンテナンスノート・整備記録の準備
メンテナンスノートや整備記録は車の状態を証明する重要な書類です。特にランドローバーのように電装系の不安が取り沙汰されるブランドでは、正規ディーラーでの整備履歴が買取査定に大きく影響します。
定期メンテナンスを怠らず記録を残しておくことで、査定時に車を大切に扱われてきたことをアピールでき高い評価をもらえることがあります。
モデルチェンジ前に売るべき理由
モデルチェンジが行われると現在所有しているモデルは古く感じられ価格が下がるため、モデルチェンジ前に売却しましょう。フルモデルチェンジが近づくと一時的な需要増や特別仕様車の登場による人気の再燃が期待されますが、発表後は旧型の価値が一気に下がるリスクがあります。
一括査定サービスを利用して3社以上から見積もりを取得しましょう
正規ディーラーでの整備履歴や車検証、取扱説明書を揃えます
査定前に軽くでも洗車や車内の清掃、消臭を行うことで査定士に良い印象を与えます
査定額だけでなく対応や信頼性も考慮して業者を選びましょう
買取価格を下げる失敗パターンと注意点
ディフェンダー リセール崩壊を避けるには、買取価格を下げる失敗パターンを知っておくことが重要です。せっかく高額で購入したディフェンダーも、いくつかの要因で査定額が大幅に下がってしまうことがあります。
過度なカスタマイズは逆効果
個性が強すぎるカスタムや派手なボディカラーは中古市場で敬遠されやすいです。たとえば鮮やかなイエローやグリーン、オレンジ系は一部に人気があるものの広い層に受け入れられづらく、売却時に不利になることがあります。
大型ホイールやオフロードタイヤ仕様、過度な内装カスタムなどは一部のマニアにしか刺さらず、査定が通りにくくなるリスクがあります。純正パーツを保管しておくことで査定時に有利になることもあります。
事故歴・修復歴による大幅減額
事故歴や修復歴がある車両は買取価格が大幅に下がります。特にフレーム修正を伴う事故は査定に大きく影響するため、小さな傷やへこみであっても事故扱いにならないよう注意が必要です。
傷やへこみがある場合でも修理せずにそのまま査定に出すことが賢明です。傷や凹みの修理費用を査定額よりも低く抑えるのは難しく、自分で修理しても中古車買取業者が手直しを必要と判断した場合その修理が無駄になってしまうことがあります。
不人気カラーの選択リスク
| カラー分類 | リセール評価 | 査定差 |
|---|---|---|
| 人気カラー | ホワイト・ブラック・グレー | 基準価格 |
| やや不利 | グリーン・ブルー系 | −10〜20万円 |
| 大幅不利 | イエロー・オレンジ・レッド | −20〜40万円 |
年式と走行距離のバランス
年式が新しくても走行距離が多い個体はかなり厳しい査定になると中古車買取業者から聞きました。リセールを意識するなら3年以内・走行距離3万km未満が理想的です。
この基準は輸入車の中でも新車保証が残っている・走行距離が少ない・市場での信頼が高い状態が維持できる重要なラインです。
長期保有による電子制御系リスク
5年以上の長期所有になるとリセールは一気に下がりやすくなる傾向があります。特にエアサスや電装装備が劣化する時期に差しかかると査定でも修理リスク込みで値引きされてしまうことが多くなります。
これは実際の故障の有無にかかわらず年式が進んだランドローバー=維持が大変というイメージが働くからです。
ディフェンダーの維持費とリセールの関係性
ディフェンダー リセール崩壊を語る上で見落とせないのが維持費とリセールの関係性です。高額な維持費は中古市場での評価に直結し、結果的にリセールバリューにも影響を与えます。
定期メンテナンスコストの実態
ランドローバー・ディフェンダーの定期メンテナンスコストは国産車と比較すると高額です。オイル交換やブレーキパッド交換などの基本的なメンテナンスでも輸入車特有の高額パーツ代がかかります。
年間の維持費としては自動車税・保険料・燃料代・メンテナンス費用を合わせて年間50万円から80万円程度を見込む必要があります。この高額な維持費が購入層を限定する要因となっています。
修理費用が中古市場評価に与える影響
電子制御ユニット(ECU)やエアサスペンションなどの高額修理が必要になる可能性があることから、中古車市場では年式が進むほど修理リスクを織り込んだ評価になります。これが5年以上の車両で急激にリセールが下がる理由の一つです。
高額な維持費が購入層を限定する理由
確かにディフェンダーはカッコよく性能も高いですが、全長5m近い大柄なボディや価格帯の高さゆえに購入できる層は限られます。結果的に中古で再販する際に買いたいけど買えない人が多く、値段を下げないと売れないという構造になりがちです。
| 維持費項目 | 年間費用目安 |
|---|---|
| 自動車税 | 88,000円(総排気量3.0L超) |
| 保険料(車両保険込) | 150,000〜250,000円 |
| 燃料代(年間1万km) | 180,000〜250,000円 |
| メンテナンス費用 | 100,000〜200,000円 |
| 合計 | 518,000〜788,000円 |
長期的なメンテナンス記録が査定を左右
定期メンテナンスを怠らず記録を残しておくことで査定時に車を大切に扱われてきたことをアピールでき高い評価をもらえることがあります。特にランドローバーのように電装系の不安が取り沙汰されるブランドでは正規ディーラーでの整備履歴が買取査定に大きく影響します。
ニッチ車種ゆえの中古需要の偏り
ディフェンダーの場合購入できる層は限られているため中古市場での流動性が低く価格は下がりやすい傾向があります。国産SUVやドイツ御三家のような広く浅く売れるモデルとは異なり、流動性が低い分だけリセールは下がりやすいです。
しかし海外とくに中東・アフリカ・オセアニア諸国での人気が高く輸出先によっては高値で取引されているケースも珍しくありません。海外では整備状態が良く事故歴や走行履歴の信頼性が高い日本の中古車は引き合いが強くなりやすい傾向があります。
よくある質問
- ディフェンダーはなぜリセールが強いと言われているのですか?
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ディフェンダーがリセールに強いと言われる理由は世界的需要、生産台数制限、モデルチェンジサイクルの長さにあります。ランドローバーは世界中で知られ多くのファンから支持を受けているブランドです。特にディーゼルモデルは生産中止が決定しているため中古市場でプレミアム価値が発生しており、110S(ディーゼル)は126%という驚異的な残価率を記録しています。
- ディフェンダーは高級車ですか?
-
ディフェンダーは高級車カテゴリーに分類されます。新車価格は700万円から1000万円を超える価格帯であり、ランドローバーというプレミアムブランドの位置づけからも高級SUVとして市場で認識されています。内装の質感や装備内容も高級車にふさわしいレベルに設定されており、オフロード性能と快適性を両立させた本格派高級SUVです。
- 過去モデル(旧型ディフェンダー)のリセールはどうですか?
-
過去モデルのLD系ディフェンダーも高いリセールバリューを維持しています。H16からH17年式の残価率は95から104%のデータがあり、希少性が高く長い販売期間にもかかわらず台数は限られているため中古市場でも高値で取引されています。中には並行輸入車の6速マニュアルモデルが1000万円以上でオークションで取引されることもあり、ディフェンダー愛好家から高い人気を集めています。
- 新車納期の長期化はリセールにどう影響しますか?
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新車納期の長期化は短期的にリセールを押し上げる要因となりますが、長期的には不安定化のリスクもあります。平均6ヶ月から1年の納期が続くと、中古車を選ぶ人が増えるため一時的に中古相場が上昇します。しかし納期が正常化すると供給過多になり一気に相場が下がる可能性があります。2023年以降ディフェンダーの在庫が急増したのもこの供給バランスの変化が原因です。
- ランドクルーザーと比較してリセールはどうですか?
-
ランドクルーザーと比較するとディフェンダーのリセールはやや劣る傾向にあります。ランドクルーザーは国内外での圧倒的な人気と信頼性から100%を超える残価率を長期間維持することが多く、特に海外市場での需要が非常に高いです。一方ディフェンダーは平均109%と高い残価率を誇るものの、グレードや仕様によるばらつきが大きく、P300やD200では50から55%まで下落するケースもあります。ただしディーゼルモデルの110Sは126%とランドクルーザーに匹敵する残価率を示しており、選び方次第では十分に対抗できます。
- ディフェンダー購入で後悔しないためのポイントは?
-
ディフェンダー購入で後悔しないためには本質理解と期待値調整が重要です。まず維持費が年間50万円から80万円程度かかることを理解し、大柄なボディサイズが日本の道路環境に合うか確認しましょう。試乗で運転感覚を確かめることも大切です。リセールを意識するなら人気カラー(ホワイト・ブラック・グレー)を選び、ディーゼルモデルの110Sや90Sなど残価率の高いグレードを検討することをおすすめします。オプションはパノラミックルーフやエアサスペンションなど評価の高いものを選び、過度なカスタマイズは避けましょう。
- リセール崩壊と言われる背景に税制変化はありますか?
-
税制変化も間接的にリセールに影響を与えています。環境性能割の導入や自動車税制の見直しにより、大排気量車やディーゼル車への税負担が増加傾向にあります。またエコカー減税の適用外となる車種も多く、購入時のコスト増が中古市場での需要を抑制する要因となっています。為替変動による新車価格の高騰と合わせて、これらの複合的要因がディフェンダーのリセールに影響を与えていると考えられます。ただし人気グレードや仕様によってはこれらの影響を受けにくく、高いリセールバリューを維持しているケースもあります。
- 中古で買う場合のリセール視点での注意点は?
-
中古でディフェンダーを購入する際は整備記録・事故歴・カスタマイズ状況を必ず確認しましょう。正規ディーラーでのメンテナンス履歴がある車両は信頼性が高く、再販時の査定でも有利です。事故歴や修復歴のある車両は大幅に価値が下がるため避けるべきです。カスタマイズされた車両は純正パーツが保管されているか確認し、過度な改造車は避けましょう。グレードはディーゼルモデルの110Sや90Sが高いリセールを維持しやすく、カラーはホワイト・ブラック・グレーが無難です。走行距離は3万km未満、年式は3年以内が理想的で、これを超えると急激にリセールが下がる傾向があります。
ディフェンダー リセール崩壊の真相を知り賢く購入・売却する方法
- ディフェンダー リセール崩壊は全体ではなく特定グレードや仕様による二極化が実態
- 2025年最新データでは平均残価率109%と高水準だがグレード間の差は大きい
- ディーゼルモデルの110Sは126%と新車価格を超える残価率を記録
- P300やD200のベースグレードは3年落ちで50から55%まで下落するケースがある
- リセール下落の原因は新車価格高騰・中古市場の在庫急増・残クレ車両の流入・装備選択ミス
- 人気カラーはフジホワイト・サントリーニブラック・パンゲアグリーン
- ホワイトとブラックは時代やトレンドに左右されず高いリセールを維持
- 評価が高いオプションはパノラミックルーフ・エアサスペンション・360度カメラ
- 高額査定を得るには複数業者での査定比較が必須で最大100万円以上の差が出ることも
- 車検前・3年以内・走行距離3万km未満が最適な売却タイミング
- 過度なカスタマイズや不人気カラーの選択は大幅にリセールを下げる
- 事故歴や修復歴は買取価格に大きく影響するため小さな傷も注意が必要
- 年間維持費は50万円から80万円程度で高額な維持費が購入層を限定
- 正規ディーラーでの整備履歴が買取査定に大きく影響する
- 2025年以降は適切仕様なら60%前後のリセール維持が可能
- ディーゼルモデルは生産中止によりプレミアム価値が発生し今後も価格上昇が見込まれる
- フルモデルチェンジ前の駆け込み需要は一時的なリセール上昇要因となる
- 海外市場での需要が高く輸出先によっては高値取引の可能性がある
- 購入時の仕様選びと売却タイミングの見極めがリセール維持の鍵
- リセールだけでなく所有する喜びとのバランスを考えることが重要
ディフェンダー リセール崩壊という言葉に不安を感じている方も多いですが、実際には全体的な崩壊ではなくグレードや仕様による二極化が進んでいる状態です。適切な選択と売却タイミングの見極めによって、高いリセールバリューを維持することは十分可能です。これからディフェンダーを購入する方は人気カラーと評価の高いオプションを選び、ディーゼルモデルを中心に検討することをおすすめします。すでに所有している方は3年以内・走行距離3万km未満での売却を目指し、複数の買取業者で査定を取ることで最高額での売却を実現しましょう。


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